
📘投資初心者のための講義シリーズ
このシリーズでは、投資をゼロから学びたい方に向けて「かんたん・やさしく・本質的」にお届けしています。
~未来を変える一歩を、今日から一緒に踏み出しましょう~
「不安を消すな、不安と生きろ。」
こんにちは!
どうも、マイケルです!
前回は『投資戦略は一生同じでいいのか?』というテーマで、人生フェーズに応じてリスクの取り方を柔軟に変えていく必要性について語りました。
そして今回は、より“内面的な視点”に踏み込みます。
テーマは「リスク許容度」。
つまり、自分がどのくらいの損失まで耐えられるのか。
この感覚を知らずに投資を始めると、少しの値動きでも心がぐらつき、積み立てが止まり、最悪の場合は「投資なんてやらなければよかった」と後悔してしまいます。
不安があるのは当たり前。
でも、それとどう向き合い、コントロールするかが、これからの投資人生を決めていきます。
では、一緒に深掘りしていきましょう。
目次
リスク許容度とは何か?
「どこまで減っても、落ち着いていられるか」
リスク許容度とは、自分がどれくらいの“含み損”に耐えられるかを示すもの。
これは単なる「知識」ではなく、「感情」と「経験」に根ざした個別性の強い尺度です。
たとえば
100万円投資して30万円減ったときに、
「ま、大丈夫」と思える人もいれば、
「こんな怖いものやってられるか」と思う人もいます。
つまり、自分の性格や生活状況によって、適切なリスクのレベルは異なるのです。
許容度を無視すると起こること
- 暴落時に狼狽して売ってしまう
- リターンが出る前に撤退し、利益を逃す
- そもそも投資を始められないまま、インフレや老後に備えられなくなる
不安に支配されると、合理的な判断はできません。
だからこそ、「自分にとっての適温」を知る必要があるのです。
自分のリスク許容度を知る3つの視点
①「もし30%下落したら?」でシミュレーション
自分の投資額が30%下がったとき、どう感じるかをシンプルに想像してみてください。
例:
・100万円 → 70万円に
・300万円 → 210万円に
・500万円 → 350万円に
これを「なんとかなる」と思えるのか、「夜眠れなくなる」と感じるのか。
その反応が、あなたの“現在の限界値”を示しています。
② 投資目的から逆算する
目的が「老後資金」で20年以上先なら、一時的な下落に耐えやすく、リスクは取れる。
一方で、3〜5年後に使う資金であれば、守りを重視する必要があります。
長期か短期かで、リスク許容度は大きく変わります。
ゴールの距離感を考慮することが、判断の軸になります。
③ 自分の過去の行動を振り返る
過去に投資をしていた人は、その時の行動もヒントになります。
- 下落時、パニックになって売ってしまった?
- 意外と冷静に保有を続けられた?
- SNSやニュースに振り回された?
「自分がどんなときに心が乱れるか」を思い出すことは、リスク管理の第一歩です。
不安を“排除”せず、“コントロール”する方法
リスク許容度を見極めたら、次は“不安との付き合い方”です。
怖さをゼロにする必要はありません。
不安と“共存”できる仕組みを持てば、続けられます。
自分の感情を記録する「投資日記」
下落時に「どう感じたか」「何を考えたか」を日記に書くことで、自分の“クセ”が見えてきます。
「思ったより冷静だった」
「SNSを見ると不安が増す」
「買い増しの判断ができなかった」
こんな振り返りを通じて、自分の“投資体質”が言語化されていきます。
積立投資で判断タイミングを排除する
毎月自動で積み立てる「ドルコスト平均法」は、人間の迷いを最小限にしてくれる武器です。
価格に一喜一憂せず、「買い時」を考えるストレスからも解放されます。
資産配分を調整する
全額株式にしてしまうと、当然値動きは大きくなります。
不安が強いなら、債券や現金の比率を増やすことで、“心の余裕”を確保できます。
「心が折れずに続けられる」ポートフォリオこそ、最適な配分です。
まとめ:自分の“弱さ”を受け入れることが、最強のリスク管理
投資の世界で生き残るには、「市場に勝つこと」よりも、「自分に負けないこと」が重要です。
リスクを取れる人が偉いわけではない。
自分のラインを正しく知って、ブレずに継続することが、長期で見れば最も強い武器になります。
次回予告
『暴落はチャンスか?|下落相場で買える人のメンタル設計』
値下がりに怯える人と、値下がりで買える人。
何が違うのか?どうすれば“その側”に回れるのか?
次回は、「恐怖の中でも動ける思考設計」について一緒に探っていきます。
自分の“弱さ”を知ることこそ
投資における最大の強さだ。
📚 投資初心者のための講義シリーズ
初心者でも一から学べる「投資講義」シリーズを順番に読みたい方はこちらからどうぞ👇
- 【第1回】NISAってなに?
- 【第2回】投資信託ってなに?
- 【第3回】インデックス投資ってなに?
- 【第4回】S&P500と全世界株式の違い
- 【第5回】ドルコスト平均法とは?
- 【第6回】NISAはいくら投資すべきか?
- 【第7回】銘柄選びの考え方
- 【第8回】個別株・ETF・投資信託の違いとは?
- 【第9回】インデックス型 vs アクティブ型
- 【第10回】分散投資ってなに?
- 【第11回】リスクとリターンの関係
- 【第12回】長期投資はなぜ最強か?
- 【第13回】習慣としての投資
- 【第14回】積立額の正解とは?
- 【第15回】出口戦略の基本
- 【第16回】資産の取り崩し戦略
- 【第17回】『ライフ資産』の築き方
- 【第18回】投資の『ゴール設定』
- 【第19回】年齢別の投資戦略
- 【第20回】リスク許容度の見極め方 ← 今回の記事
- 【第21回】下落相場で買える人のメンタル設計【次回予告】
📌 各回、約2,000字でじっくり学べる内容になっています。
ブックマークして繰り返し読むのがおすすめです!