
📘投資初心者のための講義シリーズ
このシリーズでは、投資をゼロから学びたい方に向けて「かんたん・やさしく・本質的」にお届けしています。
~未来を変える一歩を、今日から一緒に踏み出しましょう~
「投資の正解は、年齢とともに変わる。」
こんにちは!
どうも、マイケルです!
前回は「投資のゴール設定」について『何のためにお金を増やすのか?』という本質的な問いを共有しました。
「使い方」から逆算することで、投資そのものの意味が見えてきたと思います。
そして今回は、
そのゴールに向かう「戦略」の話です。
投資は一度きりで決めたら終わり…ではありません。
人生は動き続けます。
価値観も、時間軸も、リスクの取り方も。
だからこそ、戦略もまた“進化”していいのです。
目次
なぜ「戦略のアップデート」が必要なのか?
多くの人が「積立投資=ほったらかしでOK」と思っているはずです。
確かに、長期運用の中核はブレずに積み上げる姿勢です。
ですが
人生は、予想よりもずっと『波がある』。
- 結婚
- 転職
- 子育て
- 病気
- 介護
- 老後
価値観も支出も時間軸も、フェーズごとに大きく変わっていきます。
そんな中で、20代に決めた投資戦略を60代まで持ち続けるのは、
まるで高校の制服で定年を迎えるようなもの。
投資戦略は、“今の自分”に合わせて変えていい。
その前提に立つことから、真の資産形成は始まります。
30代の戦略|“積極性”と“生活基盤”の両立
30代はキャリアが軌道に乗り始め、安定収入が得られる時期。
一般的には、同時に、結婚・出産・マイホームなど、大きな出費の時期でもあります。
このフェーズでは、「攻めと守りのバランス感覚」が求められます。
ポイント
- 株式中心のインデックス運用で“成長”を狙う
- キャッシュポジションはしっかり確保(生活防衛資金3〜6ヶ月分)
- 積立額は“無理せず継続できる金額”が鉄則
- 住宅ローン・教育資金のシミュレーションを始めておく
この時期は「長期的な視点」を持ちつつも、現実の生活基盤と両立させる柔軟さが鍵です。
40代の戦略|“中間点”での見直しがカギ
40代は「投資人生の折り返し地点」とも言えます。
この時期は、子どもの教育費や親の介護など、支出の山場が訪れることも多くなります。
ポイント
- 「目的別ポートフォリオ」を意識する(老後資金、教育費など)
- 積立額の調整や運用先の分散(債券型・バランス型など)を検討
- 資産全体を“棚卸し”して見直すタイミング
たとえば
オルカン100%で来ていた人が、
このタイミングで30%を債券型に振り分けたり、
積立額を一時的に抑えて教育費に充てる判断をしてもいい。
投資の“自動運転”から一度降りて、現在地を確認する勇気が必要です。
50代の戦略|“仕上げ”と“出口準備”の二刀流
50代は、投資人生の“最終調整”フェーズ。
老後までの時間は限られていますが、まだ現役として収入がある。
この“二刀流”の立ち位置をどう活かすかがカギです。
ポイント
- 老後資金の必要額を具体的にシミュレーション
- 現役収入を活かして「最後の積立加速」も検討
- 退職金・相続・一時収入の使い方をプランに組み込む
- 「定率取り崩し」「年金+資産の補完」を意識したリスク調整開始
この時期に重要なのは、“投資の出口を具体的に描き始めること”。
「どれだけ増やすか」よりも、「どんなふうに使うか」が戦略に反映されていきます。
60代の戦略|“取り崩す前提”の最終調整
60代になると、いよいよ「使うフェーズ」へと移行していきます。
積み上げてきた資産を「どう使うか」、それが新たなテーマです。
ポイント
- 安定収入がない前提で、運用リスクを段階的に下げる
- 「定率取り崩し」や「定額取り崩し」を前提としたシミュレーションを行う
- 医療費や生活費など、将来的支出の“備え”もポートフォリオに組み込む
- 現金や預金など流動性の高い資産も増やしておく
このフェーズでは「増やす」よりも「守る」視点にシフトしていくことが大切です。
実践アドバイス:今日から始める“見直しチェックリスト”
投資戦略の見直しは、決して難しいことではありません。
まずは以下の3つの問いを、自分に投げかけてみてください。
1. 自分のライフフェーズは今どこか?
(例:独身・子育て中・定年前 など)
✅2. リスク許容度は今どうか?
(急な出費に耐えられる?生活が不安定になっていないか?)
✅3. ゴールはまだ同じか?変わっていないか?
(“何のために投資をしているのか”を改めて確認)
この問いを定期的にチェックするだけで、
投資の迷いはぐっと減っていきます。
まとめ:変化を受け入れることで、投資は“生きた戦略”になる
投資は、始めた瞬間からすべてが決まるわけじゃない。
むしろ、始めてから“どう向き合い続けるか”のほうが、ずっと大事です。
人生には、迷うときも、不安になるときも、逃げたくなる瞬間もあります。
そんなとき、自分の歩幅で、自分の戦略を“見直しながら積み上げていく姿勢”こそが、
一番の資産になるんじゃないかと、僕は思います。
「ずっと同じ戦略でいること」が偉いんじゃない。
「変わる勇気を持てること」が、投資家としての器を広げていく。
- 投資戦略は、一生に一度決めるものではない
- 人生の変化に合わせて、見直すことができる“柔軟性”こそが最大の強み
- 年齢・環境・価値観が変わっても、自分の“軸”を持ち続けよう
次回予告
『リスク許容度の見極め方|不安と向き合いながら投資を続ける方法』
- リスクとどう向き合えばいいのか。
- 心がブレるときに、どうやって投資を続けていくのか。
投資における“メンタル設計”の話を、次回はお届けします。
変わっていい。変えていい。
戦略もまた、人生の一部だ。
📚 投資初心者のための講義シリーズ
初心者でも一から学べる「投資講義」シリーズを順番に読みたい方はこちらからどうぞ👇
- 【第1回】NISAってなに?
- 【第2回】投資信託ってなに?
- 【第3回】インデックス投資ってなに?
- 【第4回】S&P500と全世界株式の違い
- 【第5回】ドルコスト平均法とは?
- 【第6回】NISAはいくら投資すべきか?
- 【第7回】銘柄選びの考え方
- 【第8回】個別株・ETF・投資信託の違いとは?
- 【第9回】インデックス型 vs アクティブ型
- 【第10回】分散投資ってなに?
- 【第11回】リスクとリターンの関係
- 【第12回】長期投資はなぜ最強か?
- 【第13回】習慣としての投資
- 【第14回】積立額の正解とは?
- 【第15回】出口戦略の基本
- 【第16回】資産の取り崩し戦略
- 【第17回】『ライフ資産』の築き方
- 【第18回】投資の『ゴール設定』
- 【第19回】年齢別の投資戦略 ← 今回の記事
- 【第20回】リスク許容度の見極め方【次回予告】
📌 各回、約2,000字でじっくり学べる内容になっています。
ブックマークして繰り返し読むのがおすすめです!