📘 この企画について
「毎日読書、人生に効く書籍紹介」は、ストイックに毎日一冊、本気で選んだ“人生に効く本”を紹介する連載企画です。
仕事・習慣・副業・自己成長に効く一冊を、実践的な視点で深掘りしています。

こんにちは!

どうも、マイケルです!

この書籍はこんな人におすすめ!
  1. 「成果」や「数字」に追われて疲れている人
    「何ができるか」という能力主義から離れ、「生きているだけで価値がある」という感覚を取り戻せます。
  2. 「いつか」のために、今の幸せを後回しにしている人
    将来への「積立」だけでなく、今しか受け取れない「人生の配当」の大切さに気づけます。
  3. 大切な人に「ありがとう」を言えていない人
    後悔という「負債」を抱えないために、今すぐ伝えるべき言葉が見つかります。
  4. 「死」を考えるのが怖くて避けている人
    死を直視することで、逆に「今日という1日」の解像度が劇的に上がります。
  5. 今の生き方に、漠然とした違和感がある人
    世間のモノサシではなく、自分だけの「人生の成功」を再定義するきっかけになります。

どれか1つでも当てはまるなら、

この本の中に、あなたの悩みを軽くするヒントがきっとあります。

第28回に紹介する書籍はこちら。

もしあと1年で人生が終わるとしたら? [ 小澤竹俊 ]

価格:1540円
(2026/2/11 22:22時点)

目次

なぜ今、私たちは「死」を考えなければならないのか

もしあと1年で人生が終わるとしたら、あなたは何をしますか?

この問いを突きつけられたとき、私たちは一瞬、言葉を失います。

日々の忙しさに追われ、まるで人生が永遠に続くかのように錯覚して生きている私たちにとって、「終わりの期限」を意識することは、恐怖や不安を伴う作業だからです。

しかし、本書『もしあと1年で人生が終わるとしたら?』の著者である小澤竹俊氏は、ホスピス医としての膨大な経験から、全く逆の真理を導き出しています。

それは、死を意識することは、いかに良く生きるかを考えることと同義であるという事実です。

本書は、単なる終末医療の記録ではありません。

死の淵に立つ人々が、最後に何に気づき、何を悔やみ、
そして何に救われたのか。

その生きた証を通じて、健康な私たちが「後悔しない人生」を送るための具体的な知恵を授けてくれる、魂のガイドブックなのです。

著者のまなざし|ホスピス医『小澤竹俊』という人物

著者の小澤さんは、横浜市で「めぐみ在宅クリニック」を開設し、20年以上にわたって多くの患者さんの最期に寄り添ってきました。

彼が接してきたのは、医学的には「もう治らない」と宣告された人々です。

一般的な医療が「病気を治すこと」をゴールとするならば、小澤氏の役割は「苦しみを取り除き、その人がその人らしく最期まで生き切るのを支えること」にあります。

その過程で彼が見てきたのは、死を前にした人間の弱さと、それ以上に力強い「レジリエンス(回復力)でした。

小澤さんの言葉がこれほどまでに私たちの胸を打つのは、それが机上の空論ではなく、何千人もの「人生の最終章」に立ち会ってきたという圧倒的な事実に基づいているからに他なりません。

第1章|苦しみの中でも「希望」を見出すということ

本書の核となる概念の一つに、苦しみ」と「希望」の関係性があります。

小澤さんは、苦しみを以下のように定義しています。

「苦しみ」=「希望」と「現実」の開き

「こうありたい」と願う自分(希望)と、思うように動かない体や病状の悪化(現実)。

このギャップが大きければ大きいほど、人は深い苦しみを感じます。

多くの人は、現実を希望に近づけようと努力しますが、末期がんなどの状況では、その努力が報われないことも少なくありません。

では、どうすればよいのか。小澤さんは、希望の質を変えることの重要性を説きます。

1.支えの三本柱

人は、以下の3つの支えがあるときに、困難な状況でも穏やかでいられるといいます。

死を前にして、多くの大きな希望(キャリア、財産、長生き)は失われるかもしれません。

しかし、小さな支えを一つひとつ積み上げることで、人は再び「希望」の光を見出し、苦しみを和らげることができるのです。

第2章|後悔しない人生のために「優先順位」を組み替える

「あと1年」という期限が切られたとき、私たちの価値観は劇的な変化を遂げます。

1.「やりたいこと」と「やるべきこと」の境界線

普段、私たちは「やるべきこと(義務)」に忙殺されています。

  • 仕事
  • 家事
  • 人間関係の義理

しかし、人生の残り時間が少なくなった患者さんたちが口にする後悔の中に、「もっと仕事をすればよかった」「もっとお金を稼げばよかった」というものは、驚くほど少ないと小澤さんは語ります。

代わりに聞こえてくるのは、以下のような言葉です。

  • 「もっと家族との時間を大切にすればよかった」
  • 「もっと自分の気持ちに正直に生きればよかった」
  • 「行きたかったあの場所へ行っておけばよかった」

本書は、健康なうちに、この『最期の瞬間に抱く優先順位』で生きることはできないか?と私たちに問いかけます。

2.価値観の転換『Doing から Being へ』

僕たちの社会は、「何ができるか(Doing)」で人の価値を測りがちです。

仕事ができる、家事が完璧、勉強ができる。

しかし、病気によって「何もできなくなった」とき、Doingに基づいた自信は崩れ去ります。

ここで小澤さんが提唱するのが、「Being(存在そのもの)」の価値です。

「あなたがそこにいてくれるだけで、私たちは幸せだ」と言ってくれる人がいる。

あるいは、自分自身が「生きているだけで価値がある」と認められること。

この視点を持つことで、たとえ能力が衰えても、人生の輝きを失わずに済むのです。

第3章|人間関係の結び直し -「愛する人」に何を遺すか

人生の終焉を意識したとき、私たちの関心は「自分に何ができるか」から、「自分は誰とつながっているか」へと急激にシフトします。

小澤さんは、多くの患者さんが最期の時に「人間関係の未完の課題」に苦しむ姿を見てきました。

1.伝えられなかった言葉の重み

「あの時、あんなことを言わなければよかった」
「本当は、ありがとうと伝えたかった」

このような後悔は、身体的な痛み以上に人を苦しめることがあります。

小澤さんは、死を前にした人々が心の平安を得るためには、「コミュニケーションの完了」が不可欠だと言います。

特に重要なのは、以下の4つの言葉を伝えることだと本書は示唆しています。

  • 「ありがとう」
  • 「ごめんなさい(許してください)」
  • 「愛しています(大切に思っています)」
  • 「さようなら」

これらは単純な言葉に見えますが、プライドや照れが邪魔をして、日常ではなかなか口にできないものです。

しかし、「あと1年」というフィルターを通すと、これらの言葉を伝えることが、財産を遺すことよりも遥かに価値のある「遺産(レガシー)」になることに気づかされます。

2.「許し」という究極の癒やし

本書で最も印象的なエピソードの一つに、長年確執のあった親子や夫婦が、死の直前に和解する場面があります。

小澤さんは、相手を許すことは「相手のためにすること」ではなく、「自分の心を自由にするためにすること」だと説いています。

憎しみや怒りを抱え続けることは、自分自身の心のエネルギーを著しく消耗させます。

「あと1年で終わる」という事実は、過去の執着を解き放つ強力な動機になります。

相手を変えることはできなくても、自分の「解釈」を変えることで、過去を浄化することができるのです。

第4章|自尊心(セルフエスティーム)の再構築 -「できない自分」を認める勇気

僕たちは、社会の中で役に立つこと」や「成果を出すことで自分の価値を確認するように教育されています。

しかし、病や老いによってそれらが失われたとき、多くの人が「自分は生きていても仕方がない」という自己否定に陥ります。

1.「苦しんでいる自分」を否定しない

小澤さんは、苦しみの中にいる患者さんに対し、「前向きになりましょう」とは決して言いません。

なぜなら、「苦しむことは、それだけ自分の人生を真剣に生きようとしてきた証」だからです。

負の感情(不安、孤独、絶望)を無理に抑え込むのではなく、「今、自分は辛いんだな」とありのままに認めること。

この「自己共感」こそが、自尊心を回復させる第一歩となります。

2.自律性を保つための「小さな選択」

人は、自分の人生を自分でコントロールできていると感じるときに自尊心を保てます。

ホスピスの現場では、たとえ寝たきりであっても、「今日はどの色のパジャマを着るか」「どの音楽を聴くか」といった小さな選択を尊重することが、患者さんの尊厳を守ることに直結します。

これを私たちの日常に置き換えれば、どんなに周囲の環境に流されそうなときでも、「自分の意志でこれを選んだ」という感覚を大切にすることが、人生の質を高める鍵となります。

第5章|孤独と向き合い、宇宙的な「つながり」を感じる

死は、究極的には一人で向き合わなければならないものです。

そのため、死を意識すると強烈な「孤独感」に襲われることがあります。

しかし、小澤さんはその孤独の先に、ある種の「平穏」があることを示しています。

1.精神的な支えとしての「役割」

何もできなくなった患者さんであっても、「そばにいてくれるだけで家族が安心する」という役割、あるいは「自分の経験を若い看護師に語り継ぐ」という役割を見出したとき、孤独感は消えていきます。

「誰かの記憶の中に生き続ける」という確信は、死による消滅の恐怖を和らげる大きな力となります。

2.自然や永遠なるものとの一体感

病床から見える空の青さ
窓辺に咲く一輪の花

極限の状態にある人々は、それまで見落としていた自然の美しさに深く感動し、自分もまた大きな生命の循環の一部であると感じることがあります。

この「スピリチュアルな成長」は、身体的な衰退とは裏腹に、精神がより高潔な場所へ向かっていることを示しています。

第6章|対話の極意 -「聴く」という投資がもたらす巨大なリターン

小澤さんは、ホスピス医として「苦しんでいる人の隣にただ居続けること」の難しさと重要性を説いています。

これは、私たちが家族や友人とより深い関係を築くための、具体的かつ高度なスキルでもあります。

1.「解決」しようとしない勇気

投資の世界では、問題があれば即座に分析し、対策を講じることが正義です。

しかし、人間関係、特に死を前にした人の苦しみに対しては、安易なアドバイスは逆効果になることがあります。

小澤さんが推奨するのは、「沈黙を恐れず、相手の言葉をそのまま反復する」という手法です。

「もう死にたい」と絶望する相手に対し、「そんなこと言わないで」と否定するのではなく、「死にたいと思うほど、お辛いのですね」と、その苦しみを丸ごと受け止める。

この「沈黙の共有」こそが、相手に「自分は一人ではない」という安心感を与えます。

これは、相手の感情という「資産」に寄り添う、最も誠実な投資の形と言えるでしょう。

2.スピリチュアルケアの本質

本書における「スピリチュアルケア」とは、宗教的な意味だけではなく、その人の「生きる意味」を再発見する手助けをすることを指します。

相手が歩んできた人生を肯定し、その功績や想いを「聴き出す」こと。

私たちが誰かの話を真剣に聴くことは、その人の人生の価値を確定させる「監査」のような役割を果たし、結果として自分自身の心も豊かにしていくのです。

第7章|投資家視点で考える『人生の資産配分(アセットアロケーション)』

ここからは、「投資」と本書の教えを融合させて考察します。

人生を一つの巨大なファンドとして捉えたとき、僕たちはどのように「時間」と「エネルギー」を配分すべきでしょうか。

1.「時間の複利」を最大化する

投資において複利は「宇宙最強の力」と呼ばれますが、人生における複利も同様です。

しかし、金融資産と決定的に違うのは、人生の時間は、後になればなるほど目減りしていくという点です。

「あと1年」という期限は、私たちに「サンクコスト(埋没費用)」を切り捨て、最も利回りの高い活動に資源を集中させることを強います。

  • 惰性で続けている人間関係
  • 見栄のための出費
  • 他人の期待に応えるためだけの努力

これらは、人生の終盤においては「負債」でしかありません。

本書を読み解くことは、自分の人生のポートフォリオを徹底的に見直し、「感情の利回り」が最も高いもの(愛、感謝、自己実現)へ再投資する絶好の機会となるのです。

2.リスク管理としての「死の受容」

多くの投資家が「暴落」を恐れるように、僕たちは「死」という最大の暴落を恐れます。

しかし、小澤さんは「死を見つめることは、今をより良く生きるための備えである」と説きます。

死をタブー視せず、あらかじめポートフォリオ(人生設計)の中に組み込んでおくことで、不測の事態(病や喪失)が起きた際にも、パニックに陥ることなく「自分らしく」あり続けることができます。

これこそが、人生における究極のリスクマネジメントです。

第8章|実践編「もしあと1年」を生き抜くための具体的ワーク

本書の教えを知識で終わらせないために、僕たちが今日から取り組める「人生の棚卸し」を提案します。

1.「やりたいことリスト」を「大切なことリスト」へ

「死ぬまでにやりたい100のこと」を書く人は多いですが、本書を読んだ後ではその内容が変わるはずです。

「世界一周したい」といった刺激の追求から、「毎朝、家族と笑顔で朝食を食べたい」といった、日常の質を高める願いへとシフトしていくでしょう。

2.自分の「弔辞」を想像してみる

投資家がエグジット戦略を立てるように、自分の人生の幕引きを想像してみましょう。

「彼は、どんな時も誠実だった」
「彼女と一緒にいると、いつも元気がもらえた」

人々にどう記憶されたいかを逆算(バックキャスティング)することで、今日、隣にいる人にどのような言葉をかけるべきかが自ずと見えてきます。

おわりに|『あと1年』というギフトを受け取って

小澤竹俊さんが本書を通じて伝えたかったことというのは、

私たちは、どんなに過酷な状況にあっても
自分の心の持ち方次第で、穏やかさと幸せを選び取ることができる

という希望のメッセージです。

「あと1年」という言葉は、呪いではなく、今この瞬間の解像度を極限まで高めてくれる「ギフト」です。

今回の書評を読んでくださった方々も、資産を増やすことの先にある「何のために生きるのか」という問いに対し、本書はこれ以上ない明確な答え、あるいは考えるヒントを与えてくれるはずです。

僕たちはいつか必ず、すべての資産を手放す時が来ます。

その時、僕たちの手元に残るのは、目に見える数字ではなく、誰かを愛し、誰かに愛されたという「記憶」という名の、目に見えない資産だけなのです。

もしあと1年で人生が終わるとしたら? [ 小澤竹俊 ]

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