
📘投資初心者のための講義シリーズ
このシリーズでは、投資をゼロから学びたい方に向けて「かんたん・やさしく・本質的」にお届けしています。
~未来を変える一歩を、今日から一緒に踏み出しましょう~
目次
情報が投資家を迷わせる
こんにちは!
どうも、マイケルです!
前回は「投資における孤独との向き合い方」をテーマに、誰の助けも借りずに継続する強さについてお話ししました。
孤独を受け入れることで、自分の投資スタイルが形になっていく、という話でしたね。
しかし、孤独に慣れてきた投資家を次に悩ませるのが「情報」です。
- SNSの煽り投稿
- ニュース速報
- YouTubeの“暴落予測”動画
世の中は投資関連の情報で溢れています。
問題は、その多くが「ノイズ」であるということ。
情報に振り回され、投資方針を崩してしまう初心者は少なくありません。
では、どうすれば情報の波に溺れず、自分に必要な“エッセンス”だけを取り込めるのでしょうか。
情報の9割はノイズである
投資の世界には「市場予測は当たらない」という有名な言葉があります。
例えば、「来月株価は大暴落する」「金利は急上昇する」といった見出しをよく目にしますが、実際には誰にも未来はわかりません。
プロのアナリストでさえ、予測は半分以上外れるのが現実です。
ではなぜ、これほどまでに情報があふれるのでしょうか。
理由はシンプルで、人は「未来を知りたい」という欲望を持っているからです。
発信者はその心理を利用して注目を集める。
結果、必要以上のノイズが市場に流れ込みます。
投資家にとって大切なのは、「情報の9割はノイズ」と理解し、最初からすべてを取り込もうとしない姿勢です。
ノイズに惑わされる心理構造
なぜ人はノイズに弱いのでしょうか。
それは、人間の本能が「損失回避」と「同調欲求」に支配されているからです。
- 損失回避:「このニュースを無視したら損をするかも」と思い、つい反応してしまう。
- 同調欲求:「みんなが売っているらしい」と聞くと、不安で自分も売ってしまう。
こうした感情がある限り、情報を目にしただけで行動がブレてしまうのです。
情報に振り回されないためには、まず「人は感情に弱い」という前提を理解しなければなりません。
情報の取捨選択のフレームワーク
では、どうやってノイズを遮断し、必要な情報だけを取り込めばいいのでしょうか。
僕が提案したいのは、次の3ステップのフレームワークです。
- 目的に照らして判断する
- 自分が長期投資をしているのか、短期売買をしているのかで必要な情報は異なります。
- 例えばインデックス投資を続ける人にとって、毎日の株価速報は不要です。
- 時間軸で選別する
- 「10年後に役立つ情報か?」を基準にする。
- 短期的な相場予想は捨て、制度変更や世界経済の大きな流れは残す。
- 一次情報に触れる
- SNSやブログよりも、政府や企業が発表する一次情報を確認する。
- 例:米国四季報、財務諸表、金融庁の公式発表。
このフレームを持てば、情報を「浴びる」状態から「選ぶ」状態へシフトできます。
実践的アドバイス
初心者がすぐに実践できる情報整理のコツをいくつか紹介します。
- 情報源を3つに絞る
信頼できる情報源をあらかじめ決め、それ以外は見ない。情報のダイエットを意識しましょう。 - 情報断食デーを設ける
週に1日だけ投資ニュースを一切見ない日をつくると、ノイズに対する耐性が高まります。 - インプットの時間を制限する
「朝の15分だけ」とルール化すれば、情報に振り回される時間を大幅に減らせます。 - アウトプット前提で学ぶ
得た情報はノートにまとめ、自分の言葉で整理する。アウトプットを通じて初めて情報が“知識”になります。
まとめ:情報の主導権を握る投資家へ
投資をやめさせる大きな要因は「孤独」と「情報疲労」です。
前回は孤独に打ち勝つ強さについてお話ししましたが、今回のテーマは「情報との向き合い方」。
ここを乗り越えることで、投資家として一段階ステップアップできます。
覚えておいてほしいのは、「情報は力」である一方で、「情報は毒」にもなるということ。
同じ情報でも、ある人にとっては冷静な判断材料となり、別の人にとっては恐怖や不安を煽るトリガーになる。
つまり、情報そのものが問題なのではなく、それを扱う“自分の姿勢”が問われているのです。
- 無駄な情報は切り捨てる勇気
- 信頼できる情報源を選ぶ視点
- 自分の投資ルールに照らして判断する冷静さ
これらを持つことで、情報は敵ではなく味方になります。
投資は長期戦。
情報を「消費」するのではなく、「制御」する意識を持ち続けた人が、10年後・20年後もブレない資産形成を続けられるのです。
次回予告:時間を味方につける思考法
『投資家の時間軸を広げる思考法|“10年後”を見据える視点の鍛え方』
次回はさらにもう一歩進んで「投資家の時間感覚」に迫ります。
次回の投資講義は
『投資家の時間軸を広げる思考法|“10年後”を見据える視点の鍛え方』
孤独を受け入れ、情報を制御できるようになった投資家が次に直面するのは、「時間の焦り」との戦いです。
- 「いつ利益が出るのか?」
- 「今すぐ成果が欲しい」
という短期的な思考は、長期投資において最大の罠です。
なので次回は
- 短期的な値動きに心を乱さないための時間感覚
- 10年、20年というスパンで投資を見られる視点の養い方
- 長期投資を支える“時間の哲学”
こうした内容を掘り下げていきます。
「孤独」「情報」に続く3つ目の壁を突破するためのヒントを、次回一緒に探っていきましょう。
📚 投資初心者のための講義シリーズ
初心者でも一から学べる「投資講義」シリーズを順番に読みたい方はこちらからどうぞ👇
- 【第1回】NISAってなに?
- 【第2回】投資信託ってなに?
- 【第3回】インデックス投資ってなに?
- 【第4回】S&P500と全世界株式の違い
- 【第5回】ドルコスト平均法とは?
- 【第6回】NISAはいくら投資すべきか?
- 【第7回】銘柄選びの考え方
- 【第8回】個別株・ETF・投資信託の違いとは?
- 【第9回】インデックス型 vs アクティブ型
- 【第10回】分散投資ってなに?
- 【第11回】リスクとリターンの関係
- 【第12回】長期投資はなぜ最強か?
- 【第13回】習慣としての投資
- 【第14回】積立額の正解とは?
- 【第15回】出口戦略の基本
- 【第16回】資産の取り崩し戦略
- 【第17回】『ライフ資産』の築き方
- 【第18回】投資の『ゴール設定』
- 【第19回】年齢別の投資戦略
- 【第20回】リスク許容度の見極め方
- 【第21回】下落相場で買える人のメンタル設計
- 【第22回】株価は見るべきか?
- 【第23回】ニュースに惑わされない
- 【第24回】相場に振り回されない『継続力』
- 【第25回】やめたくなる日の処方箋
- 【第26回】感情に強くなる投資マインド
- 【第27回】暴落相場での冷静力
- 【第28回】回復相場での立ち回り方
- 【第29回】天井圏の見極め方
- 【第30回】下げ相場の入り口を見極める方法
- 【第31回】リバウンド相場の見極め方
- 【第32回】買い場を見極めるための思考法
- 【第33回】底値戦略の活かし方
- 【第34回】キャッシュポジションの極意
- 【第35回】資産配分の黄金比率
- 【第36回】リバランスの極意
- 【第37回】利益を伸ばすリバランス戦略
- 【第38回】成長投資枠でのリバランス活用法
- 【第39回】リバランスを自動化する方法
- 【第40回】複利の正体とは?
- 【第41回】長期投資と複利の関係
- 【第42回】長期投資を続けるための実践法
- 【第43回】心を整えて継続する力
- 【第44回】恐怖をチャンスに変える逆転思考
- 【第45回】投資を“生活習慣”にする方法
- 【第46回】不安と欲望に揺れない思考法
- 【第47回】情報断食のすすめ
- 【第48回】感情に振り回されない投資ノート
- 【第49回】数字に惑わされない視点
- 【第50回】投資が人生にもたらす副産物とは?
- 【第51回】投資が人生哲学に変わるとき
- 【第52回】人生設計と投資戦略
- 【第53回】支出管理と投資力
- 【第54回】生活防衛資金の考え方
- 【第55回】収入の柱を増やす考え方
- 【第56回】お金より大切な資産とは?
- 【第57回】投資を自動化する仕組み作り
- 【第58回】投資家の心を守る習慣
- 【第59回】投資における孤独との向き合い方
- 【第60回】情報の波に溺れない技術 ← 今回の記事
- 【第61回】投資家の時間軸を広げる思考法【次回予告】
📌 各回、約2,000字でじっくり学べる内容になっています。
ブックマークして繰り返し読むのがおすすめです!