
📘投資初心者のための講義シリーズ
このシリーズでは、投資をゼロから学びたい方に向けて「かんたん・やさしく・本質的」にお届けしています。
~未来を変える一歩を、今日から一緒に踏み出しましょう~
完璧な比率も、放っておけば崩れ落ちる。
守る者だけが、次の利益を手にする。
こんにちは!
どうも、マイケルです!
前回は「資産配分の黄金比率」について、安定と成長を両立するポートフォリオの設計法を解説しました。
結論はシンプルで、「リスク許容度に合った配分を決め、それを守り抜くこと」が長期投資の土台になるということでした。
しかし、相場は常に動いています。
たとえ黄金比率を決めても、時間とともにそのバランスは必ず崩れていきます。
今日は、その崩れを修正しながら資産を守り、同時に利益を伸ばす“リバランス”について掘り下げていきましょう。
目次
リバランスとは何か?
リバランスとは、決めた資産配分を維持するために、株や債券などの保有比率を定期的に調整する作業のこと。
例えば
株式60%・債券40%に設定していたポートフォリオが、株高で70%・30%になってしまった場合、株式を一部売却して債券を買い増すことで、再び60%・40%に戻します。
これは単なるバランス調整ではなく、「高く売って安く買う」ことを自動的に実行できる戦略でもあります。
感情に左右されやすい人ほど、この仕組みを使うべきです。
なぜリバランスが重要なのか?
・リスクの固定化
株価が上がりすぎると、意図せずリスクが増えてしまいます。配分を戻せば、暴落時のダメージを抑えられます。
・利益確定の習慣化
上昇した資産を一部売却することで、利益を確実にポケットに入れられます。
・感情の排除
「もっと上がるかも」という欲や、「下がったから怖い」という恐怖を排除し、機械的に売買を行えます。
リバランスのやり方(初心者向け)
方法1:期間で決める
年1回、または半年に1回など、時期を固定して行う。
方法2:ズレ幅で決める
目標比率から±5%以上ズレたら調整する。
方法3:自動リバランス機能を使う
投資信託やロボアドバイザーによっては自動で調整してくれるサービスもあります。
実践的アドバイス
- 頻繁にやらない(税金や手数料が増えるため)
- 暴落直後や急騰直後など、感情が動きやすい時期にこそルールを守る
- NISAの非課税枠内なら、利益確定や組み換えもしやすい
まとめ
リバランスは、投資における“呼吸”のようなものです。
吸う(リスクを取る)ときもあれば、吐く(リスクを減らす)ときもある。
このサイクルを守ることで、ポートフォリオは健康な状態を維持できます。
多くの初心者がやってしまうのは、「比率のズレ」を放置してしまうこと。
特に株が上がっているときは、「もっと上がるかもしれない」という欲が勝ち、あえてリバランスを避けてしまう。
しかし、それはリスクを抱え込む行為であり、次の下落で大きく資産を削られる原因になります。
逆に、暴落時には恐怖から株式を減らしたくなりますが、リバランスはその逆を行います。
つまり、安値で株式を買い増し、長期的なリターンを底上げする仕組みなのです。
この規律を守る人と、守らない人の差は、5年・10年先に大きく開きます。
資産配分を決めるだけで終わらず、その“形”を守り続けること。
それが黄金比率を活かし切る唯一の方法です。
次回予告
利益を伸ばすリバランス戦略|タイミングと頻度の極意
次回は「リバランスのベストタイミング」をテーマに、さらに実践的な話に踏み込みます。
- 「年に1回」「半年に1回」といった固定スケジュールで行うべきなのか。
- 相場が大きく動いたときだけ臨機応変に行うべきなのか。
実は、この“タイミングの選び方”がリバランス効果を大きく左右します。
さらに、タイミングによっては同じ配分でも年利が1〜2%変わることもある、というデータも存在します。
これは長期投資家にとっては無視できない差です。
- 固定タイミング型 vs. 条件トリガー型のメリット・デメリット
- 過去データから見る「最適な頻度」
- 個人投資家が失敗しにくい実践モデル
これらを数字やシミュレーションを交えて深掘りします。
「守る」だけでなく、「伸ばす」ためのリバランス戦略を、一緒に完成させましょう。
📚 投資初心者のための講義シリーズ
初心者でも一から学べる「投資講義」シリーズを順番に読みたい方はこちらからどうぞ👇
- 【第1回】NISAってなに?
- 【第2回】投資信託ってなに?
- 【第3回】インデックス投資ってなに?
- 【第4回】S&P500と全世界株式の違い
- 【第5回】ドルコスト平均法とは?
- 【第6回】NISAはいくら投資すべきか?
- 【第7回】銘柄選びの考え方
- 【第8回】個別株・ETF・投資信託の違いとは?
- 【第9回】インデックス型 vs アクティブ型
- 【第10回】分散投資ってなに?
- 【第11回】リスクとリターンの関係
- 【第12回】長期投資はなぜ最強か?
- 【第13回】習慣としての投資
- 【第14回】積立額の正解とは?
- 【第15回】出口戦略の基本
- 【第16回】資産の取り崩し戦略
- 【第17回】『ライフ資産』の築き方
- 【第18回】投資の『ゴール設定』
- 【第19回】年齢別の投資戦略
- 【第20回】リスク許容度の見極め方
- 【第21回】下落相場で買える人のメンタル設計
- 【第22回】株価は見るべきか?
- 【第23回】ニュースに惑わされない
- 【第24回】相場に振り回されない『継続力』
- 【第25回】やめたくなる日の処方箋
- 【第26回】感情に強くなる投資マインド
- 【第27回】暴落相場での冷静力
- 【第28回】回復相場での立ち回り方
- 【第29回】天井圏の見極め方
- 【第30回】下げ相場の入り口を見極める方法
- 【第31回】リバウンド相場の見極め方
- 【第32回】買い場を見極めるための思考法
- 【第33回】底値戦略の活かし方
- 【第34回】キャッシュポジションの極意
- 【第35回】資産配分の黄金比率
- 【第36回】リバランスの極意 ← 今回の記事
- 【第37回】利益を伸ばすリバランス戦略【次回予告】
📌 各回、約2,000字でじっくり学べる内容になっています。
ブックマークして繰り返し読むのがおすすめです!