
📘 この企画について
「毎日読書、人生に効く書籍紹介」は、ストイックに毎日一冊、本気で選んだ“人生に効く本”を紹介する連載企画です。
仕事・習慣・副業・自己成長に効く一冊を、実践的な視点で深掘りしています。
「悩みは“現象”じゃない。“思考の習慣”だ。」
こんにちは!
どうも、マイケルです!
今回は、人生における「悩み」とどう向き合うべきかを真正面から扱った一冊、木村勝寿さんの『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』をご紹介します。
本書は、「悩み=解決すべき問題」とは考えません。
むしろ、“悩んでしまう思考のクセ”を日々リセットし、整えていくことで、「悩まない人」に“なれる”という視点を提示してくれます。
悩む自分を責めるのではなく、
悩みが湧いたら「なぜそう感じたか?」を見つめる。
そして、スッと行動できる自分に整えていく。
- 「悩みすぎて動けない」
- 「人間関係が気になりすぎて疲れる」
- 「もっと軽やかに生きられたら…」
そんなモヤモヤを抱えたすべての人に届いてほしい、30の“思考スキル”が詰まった実践書です。
ではさっそく、第1章からじっくり見ていきましょう。
- すぐに不安になって、動けなくなる
- 完璧を求めて苦しくなる
- 他人の評価が気になって仕方がない
- 「もっとラクに生きたい」と思っている
どれか1つでも当てはまるなら、
この本の中に、あなたの悩みを軽くするヒントがきっとあります。
(第6回の書籍はこちら)

目次
第1章|「悩み」は“思考のクセ”がつくり出す
人はなぜ、こんなにも悩むのか。
それは「起きた出来事」そのものではなく、「その出来事にどんな意味をつけたか」が、悩みの本質だからです。
たとえば、職場で上司に注意されたとき。
ある人は「よし、直そう」と思える一方、別の人は「自分はダメなんだ」「嫌われたのでは?」と自責や不安に飲み込まれる。
この差を生み出すのは、「思考のパターン=思考グセ」です。
本書ではまず、「悩みは“反応の自動運転”から生まれている」と喝破します。
つまり、過去の経験や育った環境によって染みついた“無意識の思考回路”が、悩みを生み続けているのです。
そして、ここで提案されるのが「事実」と「解釈」を分けて考える力です。
事実と解釈は、まったく別物
たとえば、
- 上司に「報告が遅い」と言われた(事実)
- 「自分は信頼されていない」と感じた(解釈)
このように、人はつい「出来事」に“意味づけ”をしてしまう。
そして、その意味づけがネガティブであるほど、悩みは大きくなっていきます。
しかし、意味づけは“事実”ではありません。
そのことに気づければ、「あ、これは自分の頭の中のストーリーだったんだ」と距離を取ることができるようになります。
この視点の変化が、“悩まない脳”を育てる第一歩となります。
「悩み=思考の選択」だと気づくこと
つまり、悩みとは「考え方の選択肢」の1つにすぎません。
「そう考えることもできるし、別の考え方もできる」という“視点の自由”を持てるかどうかで、心の重さは大きく変わります。
「なんで私はいつもこうなんだろう」と思ったときほど、
「これは“クセ”かもしれない」と疑ってみる。
そうすることで、自分の内側に巻き起こる思考の渦から一歩引いて、冷静に見つめ直す力が生まれます。
また、木村さんは「悩んでしまうのは“ダメなこと”ではない」とも語ります。
むしろ、その瞬間こそが
新しい思考スキルを学ぶタイミング
と捉えることで、悩みが“成長の入口”になるのです。
🔍マイケルの気づき
悩みとは、「現実」ではなく「思考の構造」だった。
この一言を心に置くだけで、世界の見え方は変わってくる。
事実を冷静に見つめ、そこに“勝手な意味”をつけすぎない。
そう意識することで、悩みは少しずつ小さくなっていく。
第2章|悩まない人は「今ここ」に集中している
人が悩みに囚われるとき、その多くは“過去への後悔”か“未来への不安”に意識が向いています。
- 「なんであんなこと言ってしまったんだろう」
- 「もし失敗したらどうしよう」
こうした思考は、どれも“いま”には存在しないもの。
だからこそ、悩まない人は意識的に「今この瞬間」に戻ろうとします。
木村さんはこの章で、「“今に集中する”ことは、悩みを鎮める強力なスキルだ」と繰り返し語っています。
「不安=未来」「後悔=過去」から抜け出す
悩んでいるときの自分をよく観察すると、
- まだ起きていない未来を想像して不安になる
- すでに終わったことを蒸し返して後悔する
この“時間のトラップ”にハマっていることが分かります。
「いま、何ができるか」
「目の前の小さな行動に意識を向ける」
このシンプルな問いが、“思考の暴走”を止めてくれるのです。
マインドフルネス思考のすすめ
本書では、特別な瞑想やスピリチュアルではなく、「生活に根ざした今ここ集中法」が紹介されます。
たとえば
- 朝起きたら“深呼吸を3回”して、今日の感覚に意識を向ける
- コーヒーを飲むとき、香りや温度をしっかり感じてみる
- 歩くときは“地面を踏みしめる感覚”を味わう
こうした「いま、ここ」に注意を向ける練習が、結果として“悩みを感じにくい脳”を育てるのです。
🔍マイケルの気づき
悩みが浮かんだときは、「今ここに戻る」トリガーを持つこと。
たとえば、目を閉じて深呼吸、手を握って離す、コップの水を飲む。
一見ささいな動作が、心をグッと“現在”に引き戻してくれる。
第3章|「他人の目」を手放す思考術
- 「人からどう思われているか」
- 「嫌われていないか」
- 「変に見られていないか」
こうした悩みは、誰もが一度は抱えたことがあるでしょう。
しかし、木村さんはこう言い切ります。
「他人は“あなたのことをそこまで見ていない”」
この事実に気づくことができれば、人生の9割の悩みは消えていくのです。
他人の評価は「コントロールできないもの」
悩まない人の思考法は極めてシンプル。
「自分にコントロールできないことに、心を使わない」
他人の反応。
他人の解釈。
他人の評価。
これらすべては「自分の外」にあるもの。
だからこそ、執着しても解決しないのです。
一方で、自分の言葉・行動・態度は選べる。
つまり、「どんな自分でいたいか」を大切にすればいいということなんですね。
「自分軸」を持つ練習
本書では、「人からどう見られるか」より「自分がどう在りたいか」に意識を向けるよう提案されます。
たとえば
- 何をしているとき、自分は一番心地よくいられる?
- 誰の期待に応えようとしているのか?
- それは自分が本当に望んだことか?
こう問いかける習慣が、「他人軸」から「自分軸」へのシフトを後押しします。
🔍マイケルの気づき
“他人の視線”を気にするのではなく、“自分の意志”に従う。
その切り替えが、人生の主導権を握り返す最初の一歩になる。
第4章|完璧主義を捨てる「7割思考」
- 「もっと完璧にできたはず」
- 「100点を取らなきゃ意味がない」
こうした完璧主義の思考は、一見ストイックに見えますが、実は心を疲弊させ、悩みを増幅させる元凶でもあります。
木村さんはこの章で、「完璧を目指すこと自体が悩みの原因になっている」と明快に指摘します。
「完璧にできる日」なんて来ない
本書の中でも特に印象的だった言葉が、「いつまで待っても“準備万端の日”は来ない」という一節。
- 仕事
- 恋愛
- 挑戦
「完璧な状態になったらやろう」と思っているうちは、永遠に動けません。
不安があるから動かないのではなく、動かないから不安が続くのです。
“とりあえずやってみる”の強さ
だからこそ、「7割できてたら上出来」「完璧じゃなくても“やった”ことに価値がある」という“7割思考”が必要。
たとえば
- メールの返信を完璧に考えるより、まず短く返す。
- プレゼン資料を100点に仕上げるより、60点で一度提出して意見をもらう。
“未完成”でいいから、“現実にアウトプットする”ことが、自信の源になるのです。
🔍マイケルの気づき
完璧主義は、自分を縛る罠。
完成を待つより、「とにかく一歩踏み出す」ことのほうが、人生を前に進めてくれる。
第5章|悩む前に「小さく試す」
- 「失敗したらどうしよう…」
- 「自分には向いてないかも…」
挑戦や決断の前に、つい足が止まってしまう。
そんなときこそ、本書が提案するのが『スモールテスト思考』です。
木村さんは
- 「人生は“試し”でいい」
- 「完璧に決めずに“とりあえずやってみる”ことが悩まないコツだ」
そう本章で強く語ります。
「全部決めようとしない」ことが鍵
- 就職
- 転職
- 結婚
- 副業
人生の決断はどれも重大に見えます。
でも本書では、「最初から全部決める必要はない」と教えてくれます。
- まずは1週間だけやってみる
- 気になる業界に副業として関わってみる
- 誰かに話してみて、自分の反応を確かめる
この“仮決め”のスタンスが、悩みを「前に進む材料」に変えてくれます。
行動のハードルをとことん下げる
やるかやらないかの二択ではなく
「小さく始める」という選択肢を常に持つこと。
“準備を整える”より、“経験から整えていく”姿勢が重要です。
試して合わなかったら戻ればいい。
それが“トライ&エラー”の本質であり、悩まない人の共通点なのです。
🔍マイケルの気づき
「悩む=行動してない証拠」
ほんの少しだけ動くだけで、視界は変わる。
悩んで立ち止まるより、“小さな試行”で前に進もう。
第6章|「自分会議」で整える
悩みの原因が漠然としていて、何に悩んでいるのかすら分からない。
そんな“モヤモヤ”状態に陥ったとき、木村さんが提案するのが「自分会議」という思考整理術です。
これは、悩みに対して“感情”ではなく“言語”で向き合う習慣。
悩みを「紙に書く」ことで、自分の頭の中に秩序をもたらすのです。
書き出すだけで、悩みの輪郭が見える
たとえばノートにこう書いてみる。
- 今、何に悩んでいる?
- それはなぜ?
- その悩みは誰の問題?
- 自分ができることは?
このように言語化していくと、感情が整理され「悩みの正体」が少しずつ見えてきます。
感情だけで悩んでいると、どこまでも曖昧で不安が膨らみます。
しかし言葉にすれば、対処の方向性が浮かび上がるのです。
「朝のノートタイム」のすすめ
本書では、毎朝10分だけ「自分の心と会話する時間」を持つことが勧められています。
静かな時間に、自分の気持ちを問い、整える。
まさに、“心のコンディショニング”と言える習慣です。
これは特別なツールを使わなくても、手帳・スマホのメモ・ノートなど、何でもOKです。
🔍マイケルの気づき
「悩みは、考えているうちは“霧”だが、書けば“地図”になる」
言語化は、モヤモヤを“見える形”にしてくれる。
その力を侮ってはいけない。
第7章|悩まない人の「時間感覚」
悩みに囚われやすい人ほど、「時間」に対する意識が曖昧です。
気づけば過去に囚われ、未来を心配し、「今」を浪費している。
そんな“時間の使い方”そのものが、悩みを作り出す要因になっているのです。
木村さんは、「悩まない人は“今この時間をどう使うか”を徹底的に意識している」と語ります。
「悩み」は“時間”で増幅する
本書では、悩みの多くは“手が空いているとき”に湧いてくると指摘されます。
- SNSをだらだら見ているとき。
- 布団の中で考えすぎてしまうとき。
つまり、“余白の時間”に、悩みは入り込んでくるのです。
だからこそ、自分の時間をどう使うかを“設計”することが、悩みを減らす近道となります。
“行動予定”が悩みを封じる
悩みを消すために「何かを考え直す」よりも、「予定を決めて行動する」ほうが効果的です。
たとえば
- 朝は〇〇の作業に集中する
- 15時には散歩する
- 夜は1時間だけ読書
このように“予定で時間を埋める”ことで、「悩む余地」を減らすことができます。
🔍マイケルの気づき
悩みとは、「手の空いた時間の侵略者」だ。
だからこそ、自分の時間を自分で“設計する”力が、最強の予防線になる。
第8章|30のスキルで「悩まない人」に生まれ変わる
本書の最大の特徴は、「1日1つのスキルをインストールする」という構成です。
30の悩まない思考スキルが、それぞれ短く、実践的にまとめられており、日常の中で“無理なく使える”ように設計されています。
どれも、すぐにできることばかり。だけど、侮れない。
その中でも、僕が特に刺さった3つのエッセンスを紹介します。
「“どう思われるか”より、“どうありたいか”」
これは、人間関係の悩みに劇的な効果を持つ視点。
相手に合わせすぎて疲れてしまうときほど、「自分はどう在りたいか」に戻る。
この問いが、行動の軸をブレさせない“羅針盤”になります。
「“やらなくていいこと”を明確にする」
現代人は、ToDoばかり増やして“頭がパンク”している。
だからこそ、逆に「やらないことリスト」をつくる。
これは“思考の断捨離”であり、心を整える効果も抜群です。
「“悩む前提”で考えない」
「悩むのが当たり前」「悩んで当然」というマインドを捨てる。
そもそも、悩まずに動いていい。
この“初期設定”を変えるだけで、驚くほど軽やかに動けるようになります。
🔍マイケルの気づき
思考は「後天的なスキル」だ。
つまり、“悩まない考え方”は、学べば手に入る。
本書はまさに、“思考の再インストール”の手引き書だった。
【まとめ】悩みは「解消」より「上書き」できる
木村勝寿さんの『悩まない人の考え方』は
「悩みを“なくす”のではなく、“別の思考で上書きする”」という視点を教えてくれる一冊でした。
- 悩みは“現象”ではなく、“思考のクセ”
- 完璧を求めず、まず動く
- 他人より、自分の軸に集中する
- 書いて整え、行動で突破する
- 時間設計が、悩みを小さくする
- 毎日1つのスキルをアップデートする
これらはどれも、「特殊な才能」ではなく、「誰にでもできる習慣」です。
だからこそ、読んで終わりではなく、“使ってこそ価値がある本”になると思います。
悩みはなくならない。
でも、「悩まない考え方」はつくれる。
その確かな感覚が、本書から伝わってきました。
悩みは「感情」で起こり、「思考」で消える。
行き詰まったら、考え方を変えればいい。
📚 書評日記シリーズ|人生に効く本だけ、集めました
読書は、知識だけじゃなく“生き方”も整えてくれる。
このシリーズでは、僕自身が読んで心動かされた本、明日からの行動が変わった本だけを、厳選して紹介しています。
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- #6『悩まない人の考え方』|思考を整えれば、心は軽くなる ← 今回の記事
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